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| 屋上からの近景 |
まず、会議室を出て、屋上へ向かう。
途中、VIP ルームと、従業員用の遊戯室を見せてもらった。どちらも同じように広々としている。
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| VIP 用の会議室 |
社員の遊戯室、卓球台もあります |
屋上に出ると、エントランスで見た、三角形のガラスのピラミッドの天井部分があった。
目を転ずると、穏やかな稜線の山並み。近景はのどかな田園。
時は5月。新緑が萌え、命の息吹があちこちに感じられる。
下を見ると、エントランスに続く池と白い道のそばに、大きなヘリコプターの乗り場があった。
ここイネギョルから、イスタンブールまでは約4時間。社長はヘリコプターで移動するらしい。
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| エントランスの天井。ガラスから光が降り注ぐ |
階段をくだり、工場へ向かう。
昨日も通った中庭に面した通路を通っていると、従業員の人々がにっこりと笑いかけてくる。
ちょうど、ワールドカップの日本・トルコ戦の写真が飾ってあり、「ほら、これがイルハン選手だよ」などと気さくに教えてくれる。
私たちも、「くやしいわよねー」などと応じ返す余裕が出てきた。
通路を抜けるとアート感覚あふれる薄暗いトンネル。
そして工場の敷地に入ると、今日は左手に向かう。ここは、昨日はまったく説明のなかったシークレットなスペース。
デコレイトされた狭い階段を上ると、「デザイン部門」があった。後で分かったのだが、現在 CILEK の家具のデザイナーは二人。
ちょうど、髭のワイルドな感じの男性が、デスクの上に山盛りの苺を置いて、カメラマンと写真撮影しているところだった。その髭の男性が、デザイナーさんだった。
デスクの横を見ると、無造作に置かれている木のモチーフが目をひいた。
とにかく、かわいい。蜂やら昆虫やらのモチーフが、このまま持って帰りたいほどかわいいのだ。
下を見ると、天然木に彩色した板が置いてあった。今は、CILEK の商品は天然木ではないのだが、将来的にはラインナップに載せたいと考えているらしい。
「日本人は天然木が好きだから、絶対に売れますよ」というと、価格的に高くつくため、難しいとのこと。
そうでなくても、CILEK の家具は、現地では「上流階級」をターゲットとしている。
日本でも、卸価格を輸入会社の社長さんに見せたところ、「高い!これじゃ日本では商売にならない」と言われたほどだ。
しかしものは考えようで、私たちが利益を追求せず、在庫を持たないようにすれば、国産品と変わらない価格で提供できるのではないか?
だから、Strawberry Kids の価格はキリのいい数字ではない。これは、現地の価格を日本円に換算して計算しているからだ。(スミマセン、セールストークみたいですね)。
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デザイナーさんもカメラマンさんも、撮影中にも関わらずご機嫌で「苺をどうぞ」と勧めてくれるのだが・・・、これは、写真撮影用のものではないのか?
エロールさんもタマーさんも「うまいうまい」とむしゃむしゃ食べていたが、私たちはさすがに遠慮してしまって、ひとつしか食べられなかった。苺は日本で採れるような「お行儀のよい」苺ではなく、自然の強烈な色と荒々しさをもつ、そんな苺だった。
後で、街で売られている苺をみてびっくりしたのだが、台車いっぱいの苺を、無造作にビニールに入れて売っている。つぶれないのかと心配になったが、あまりそんなことは気にしないのだろう。
デザイナーさんたちにさよならを言い、下の階に戻る。
下のフロアのひとつの部屋は、デザイナーさんが描いたデザインから、必要なパーツをコンピューターで計算していく部署。
CILEK の家具は組み立て家具だから、天板をいろいろなサイズにカットして、穴を開ければいい。だからこそ、こんなにも多くの種類の家具があり、また簡単にモデルチェンジに踏み込めるのだろう、と思った。
もうひとつは、アフターサービスの部署。
CILEK の家具は5年保障。国内の場合は、直接この部署にユーザーからの連絡が入り、対処する。
海外の場合は、海外の代理店から EXPORT の部署に連絡が入り、この部署に取り次いで、必要な処置がとられる。具体的には、壊れたパーツをDHLなどで早急に送る。
日本の場合、私たちが間に入って処理することになるが、ご購入いただいたお客様は、ぜひ「組み立て図」をとっておいてほしい。パーツの型番が分かっていると、すばやい対応ができるが、型番が分からない場合写真を撮って送る、という手間がかかってくるのだ。
そして、工場の中に戻った。
工場の中ほどに、工場全体を見下ろせる小部屋がある。そこにいくと「やあやあ」とばかりに歓迎された。エロールさんの親友の工場長さんだった。
部屋を見渡すと、どこかでみたイメージが・・・。
「これは、マリーナのイメージでつくった部屋ですね」というと、嬉しそうに笑った。ここは家具メーカーなのだから、天板さえあればどんな家具もお好み次第で作れるのだ。
この部屋は工場長さんの、まさに「城」。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
話は変わるが、CILEK の人事制度はとっても厳しい。
常に仕事に誇りを持ち、愛情をもって真摯に働かないとクビになってしまう。これは、CILEK の給与が他の企業よりも高額ということもあり、就職希望者が絶えないこともあるが、それ以上に、CILEK という企業の強い自負心がある。
現に、会社で出会う人たち皆が皆、魅力的で、仕事を楽しんでいることがうかがえるのが驚きだった。
日本では「うちの会社はしょうがなくてね」と、謙遜とも愚痴ともつかぬ言葉を聞くのが普通だが、社員が皆、CILEK で働ける喜びを感じさせているのは、傍から見ていて気持ちのよいものだ。
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| 整然と並べられた部品置き場 |
次に、倉庫に案内された。
「出来るだけ在庫を持たないようにしている」という倉庫は、確かにすっきりと片付けられていた。
ドイツ製のスクリューなどのパーツが、几帳面に並べられている。その傍らには購買部があり、部品や板の買い付けを行っているという。
皆が、にこにこと手を振ってくれる。そして、ここでランチタイムになった。
工場の一角に社員食堂がある。
たくさんの従業員が楽しそうにランチを取る中、私たちもご相伴に預かった。今日のメインは、チキンかキョフテ(羊のハンバーグ)が選べるらしい。何種類もの飲み物、スープ、サラダ、メインとライス、そしてテーブルには山盛りのパン。今までの食事も美味しかったけれど、社員食堂の食事も美味しかった。そしてボリュームもたっぷり。
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ボリュームたっぷりの社員食堂のランチ
ご馳走様でした |
ふと見ると、社長の姿が。
「えっ!?社長も社員食堂で食べるんですか?」とたずねると「当然」という答え。
私たちが見かけたのは、お兄さんのほうだったが、3人とも普通に社員食堂で食べ、従業員と談笑している。社員との距離が近いのだ、と感じた。
昼食後、中庭に出ると、みんなが思い思いにくつろいで、チャイをすすっていた。
私たちも、池のそばに置かれたベンチに座ると、すぐにチャイが運ばれてきた。鳥の鳴き声、さわやかな風、陽光あふれ、きらめく緑・・・なんて、気持ちの良い所なんだろう。
うっとりとした気持ちで、チャイをいただく。
食後にお手洗いに行きたいと告げると、女性社員の1人が案内してくれた。とっても元気な女性で、エロールさんも「素敵な女性」と絶賛している人だったが、本当にそう。
私たちが順番にトイレに入っている間、携帯電話で音楽を流し、踊り、才四郎君を楽しませてくれていた。
人の気持ちが分かって、さりげなく手助けをしてくれる、そんな心温かい人がたくさんいた。
さて、午後の予定は何だろう?